小さな冒険日記

青春時代を記録したものです。

ホーチミン 2008/3


(準備)
今回は、旅の手配にたいへん苦労した。一緒に行く高校時代の友人にツアーの予約を任せていたが、気がついたら時間だけが過ぎてしまった。(催促をあまりしなかった私も悪かったのだが。)そして1ヶ月前になってやっと手頃なツアーを見つけて予約しようとすると、飛行機が埋まっていてキャンセル待ちという状況だった。いくつか当たってみたが、どのツアーもそんな感じだった。焦って、イライラする日々が数日続いた。結局、ちょっと金額が高いが、HISのツアーのベトナム航空で行くことにした(JALとのコードシェア便だが、料金がなぜかJALよりかなり高い)。旅行代金は、燃油サーチャージや税金なども含めて、一人約10万5000円。ちと高いが、仕方あるまい。繁忙期は、最低2ヶ月前にはツアー予約しておく必要があるということを学んだ。(40日前までならどうせ取り消せるんだし。)
 
(1日目)
関空に朝9時に集合。お決まりのソバ屋で食べた後、11時にTAKE OFF。機内の席は結構ガラガラで、ひろびろと座ることができて快適であった。5時間半のフライトで、ホーチミンシティー(サイゴン)に到着。時差が-2時間なので、到着時間は14時半だ。空港の銀行でとりあえず1万円を両替した。受け取ったのは、約1,600,000ベトナムドン。桁が多すぎて非常にややこしい。デノミを実施してくれ。だいたい1000ドンが6円なので、ベトナムドンの桁を3つ消して6を掛けると日本円に換算できる。HISの出迎えでホテルに向かう。その途中、道路上のバイクの多さに驚いた。大気汚染が激しいのか、マスクをしている人が多い(特に女性)。仮面ライダーがいっぱいいるのを想像し、何度もおもわず噴き出しそうになった。また、クラクションがひっきりなしにどこかで鳴っている。あまりに活気があるので、それまでのベトナムのイメージが完全に崩れた。さて話は戻って、ホテルに着くと、同じホテルで下ろされた女2人組に、市内中心地までのタクシーをシェアしようと持ちかけられた。タクシー代なんて安いんだからシェアする必要ないのにと思ったが、別段断る理由もないので引き受けた。シャラトンホテルで下車し彼女たちと別れた後、我々はまず現地ツアー代金を支払うためにTNKトラベルに出向いた。日本人スタッフが対応してくれた。なかなか良さそうな旅行会社だと思い、安心する。その後、国営百貨店に入る。相方がショッピング好きで、値切る交渉を楽しんでいた。私はこれまで海外でショッピングをあまりしなかったので、値切り交渉は新鮮だった。店員さんたちは片言の日本語と英語ができる。彼女達はなかなかシブトイ。ベトナムにはなかなか良いものが売っていると感じた。国営百貨店を出ると、サイゴン川クルーズに乗り込む。出発まで1時間以上待って少々退屈したが、その間食事を取った。サラダと焼飯と春巻を注文したが、おいしくなかった。とくにマレーシアサラダは最悪だった。パクチ(香菜)が入っていて、どうも私はそれが苦手だ。結局サラダはほとんど残した。クルーズは約1時間だった。ちなみに民族音楽の生演奏があった。生演奏はいいが、スピーカーがすぐ近くにあるのでやかましくてたまらんかった。その横では酔っ払ったベトナム人たちが陽気に踊っていた。もう少しで船場に着くという頃に、セクシーな衣装を着た女性がいきなり登場してきて、ファイアーダンスを踊りだす。客の数人が一緒に踊って、最高に盛り上がったところで船は到着してクルーズは終了した。なんだかよくわからんクルーズだが、それがまたおもしろかった。予算は約1000円でした。帰りは、ホテルまで歩いて帰ろうとした。その途中でベンタイン市場脇のナイトマーケットに寄った。夜遅いのに関わらず、マーケットは賑わっていた。ベトナム人は働き者が多いと聞いたことがあるが、そうかもしれないと思った。さて、我々のホテルは想像以上に中心地から遠かった。1時間以上歩いても着かないので、結局タクシーに乗ることになった。しかし残念なことにホテルはその地点からほんの数100mのところであった。ホテルは立地条件が悪いだけでなく、冷房が壊れかけで、浴槽に水を溜めることもできない、最低なホテルであった。(さらに最終日にはイモリも出たな。)2000円ケチらずにドンコイエリアのホテルにすればよかったと思う。

(2日目)
昼からHISの市内観光ツアーだが、それまで自分達で市内観光をすることにした。まず、戦争証跡博物館に行った。ここは日本で言うと、原爆ドームみたいなもので、ベトナム戦争中の悲惨さを示す写真パネルなどが展示されていた。次に、ホーチミン市博物館に行った。その後、時間を潰すためのカフェを探して歩いている途中、一人のベトナム人の男が日本語で話しかけてきた。彼は仕事で日本に何度か行ったことがあるそうで、日本語をけっこう流暢に話す。他愛のない話をした後いったん別れたが、しばらく後にわれわれが歩き回っているときに再会した。そしてオススメのカフェに案内してもらうことになった。私一人だと絶対付いて行かないが、友人と一緒なので大丈夫かなと思って、付いて行くことになった。カフェで少々変わったコーヒーを飲んだ。そこは割り勘だった。その後、おすすめのタクシーでコーヒーショップに連れて行ってくれることになった。ここは断るべきだったと今は思う。10分以上もタクシーに乗って、コーヒーショップに到着した。コーヒーとジャスミンティーの袋1つずつで約1000円も払わされた。’騙されたな’とそのときに直感した。どうも多めに払わされている感じがした。その男がマージンをかなり取っているのだ。しかし、手口はかなり巧みだったと言えよう。被害額が少なくてすんでまだ良かったと思うことにしよう。ただ、なによりその後の気分が悪かった。街中で日本語で話しかけてくる奴はやはり要注意人物だな・・・。その後、その男と別れ、HISのツアー集合時間にはなんとか間に合った。このツアーはシクロ体験乗車ツアーだ。自転車みたいな乗り物で、市内観光するというものだ。実際に乗ってみると、なかなかおもしろかった。中央郵便局、サイゴン大教会、統一会堂などを通過した後、ベンタイン市場でシクロを下車した。ベンタイン市場にはいろんなものが売っていて、しつこい売り子も多かった。その後、ケムバクダンというカフェでココナッツアイスを食べた。そこで、ツアーは解散となった。その後、我々は先ほど内部に入れなかった統一会堂を再び訪れた。その日は日本語ガイドがいなかったので、われわれは自分達だけで回った。統一会堂を後にして、ベトナム航空のクーポンでフットマッサージをしてもらえるSEN・SPAに行った。約1時間のフットマッサージでリラックスできた。スタッフはみなフレンドリーで楽しめた。夕食はリッチにマジェスティックホテルにあるレストランでフランス料理を食べた。今回の旅行では、リッチにいくことを決めていたのだった。料理がおいしいのはもちろん、眼下に眺めるサイゴン川の夜景がなかなかオシャレだった。予算は約2000円である。いずれにしても濃い1日だった。

 
(3日目)
朝早く起きて、TNKトラベルのメコン川日帰りツアー(英語)に参加する。スケジュールは以下のようであった。
8:00 TNKトラベル前より出発午前 約1時間半でミトーに到着後、ミトー観光とボートクルーズ。昼食 メコン川に浮かぶ「トータス・アイランド」での昼食昼食後、「闘鶏」をご覧いただきます。午後 昼食後、ボートで運河を進みベンチェへ。手漕ぎボートや馬車を乗りついで、ココナツキャンディー工場とハチミツ農園の観光ハチミツ農園ではハニーティーのサービスそのほか、フルーツの試食や、メコンデルタの伝統音楽の鑑賞など盛りだくさんの内容をお楽しみください。ボートでミトーへ17:00 ミトーを出発し、バスでホーチミン市へ18:30 ホーチミン市に到着。TNKトラベル前でツアー終了ガイドさんはFONGという名前の男前のお兄さんで、彼の英語は結構聞き取りとりやすかった。バスは、休憩を含めて約2時間半でメコン川クルーズの拠点ミトーに到着する。そこからボートに乗り込み、はちみつ農園やココナッツキャンディ工場などを見て回った。手漕ぎボートにも乗った。ヘビを首に巻くのも体験した。昼食は小島で焼飯を食った。盛りだくさんの充実したツアーであった。これで9ドルは安すぎると思った。TNKトラベルは、かなりおすすめできます。ちなみに日本語ツアーは20ドルで、英語ができれば観光の幅が広がるだけでなくお金も節約できるということを知った。もっともっと英語を勉強せねばならぬと、さらにモチベーションがUPしたのだった。さて市内に帰ってきてからは、REXホテル内にあるロイヤルコートというレストランに入った。なぜかというと、ベトナム航空のクーポンがSEN・SPAで回収されなかったから、もう一度使えるなと小ざかしい知恵を使ったのだった。ラッキーであった。料理はベトナム料理でまあまあの味だった。民族楽器の生演奏や若い踊り子たちの舞を鑑賞できた。

(4日目)
今日はクチトンネルの半日ツアー(5ドル)である。スケジュールは以下の通り。
8:15 TNKトラベル前より出発約2時間でクチトンネルへ途中10分ほど休憩します。10:00 クチトンネルに到着。模型やビデオを利用して、ベンディントンネルの説明。当時のトンネルの内の施設を見学約30mのトンネルに入って体験。ライフルの試射。(料金別途)12:00 バスに乗り、ホーチミン市へ14:00 戦争証跡博物館前で停車し、希望者のみ下車バスはそのままTNKトラベル前で解散ガイドは、たまたま昨日と同じFONGさんだ。バスは休憩も含めて、約2時間でクチの地下トンネルに到着。最初にビデオ鑑賞したが、英語がちんぷんかんぷんだった。その後、クチトンネル内部などを歩いた。トンネル内部は酸素が少ないのか、異様に息が上がり苦しかった。ちなみに銃の試射も体験した。約6ドルで5発だ。音が凄まじくて、耳がつぶれそうだった。おそるおそるの射撃だったが、いい経験ができた。ホーチミン市に帰ってきた後、我々はカフェで昼食を取って、それからチャイナタウンであるチョロン地区に向かった。ティエンハウ廟など見所を回って、最後にビンタイ市場をうろついた。チョロンから中心地まではバスで帰ってきた。3000ドン(約20円)と、タクシーに比べるとかなり安かった。バイクであふれかえっている道路をなかなか進めないので、バスはひっきりなしにけたたましいクラクションを鳴らしていた。夕食はZEN・PLAZA内にあるスシバーに行った。ここの寿司は日本のと全く同じでかなりおいしかった。予算1000円でこのクオリティーは納得。連日、全力で観光しているので疲れが出た1日であった。

 
(5日目)
だいたい昨日までで有名どころは制覇してしまったのでどうしようかなとかなり迷ったが、朝早く目が覚めたので、ビーチを見るためにブンタウに行くことに決めた。ブンタウは水中翼船で1時間15分で行ける、近場のビーチだ。朝9時の便にギリギリ間に合ったのはラッキーだった。この船はかなり早い。時速80キロくらいは出ているんじゃないかな。トッピーみたいな高速船であった。外に出ると、風がとても気持ちいい。さらに景色も楽しめた。大きな貨物船もいれば、小さな漁船も見られる。この高速船に乗れただけでも来た甲斐はあったなと思った。ブンタウに着くと、タクシーでキリストの像に向かった。徒歩で丘を登っていくとやっとキリストの像に着いたが、なんと閉まっているではないか。時計では11時、ガイドブックには11時半まで開いていることになっているはずなんだが。係りの人ぽい人が中から出てきて帰る用意をしている。入れてくれとお願いしたが、ダメだと十字架を胸で作って拒否する。信仰心があるなら、そこは慈悲で入れてくれよと思ったが、どうにもならなかった。残念ながら諦めざるおえなかった。次にバックビーチに向かうことにした。歩いていると、バイクタクシーが寄ってきて、15000ドンでどうだと行って来た。バイクタクシーは交渉性でトラブルが多いから止めとけとガイドブックに書いていたが、そのときはそのときでバトルすればよいと思って、乗ることにした。1台のバイクに3人も乗るので怖かったが、風が気持ちよかった。料金の件は心配していたが、全く問題なかった。バックビーチは約4kmあるらしく、かなりの距離を歩いた。水はお世辞にもきれいとは言えないが、ビーチで楽しむベトナム人を見れたのはおもしろかった。その後、タクシーを捕まえて、釈迦仏台に向かおうとする。そのタクシーは露骨に遠回りするし、メーターの上がり方が早いような気がしたので、途中で降りた。メーターの上がり方が早いのは昨日市内のタクシーでも遭遇した。一体どういう細工をしているのだろうか。さらに次に捕まえたタクシーも遠回りをしやがり、結構の出費になった。釈迦仏台はたいしたことがなく、苦労してまで来るほどではなかったかもしれぬと感じた。その後、バイクタクシーに乗って、ホワイトパレスに行った。このバイクタクシーも優良ドライバーだった。少なくともここブンタウでは交渉性のバイクタクシーの方が良いと思う。最初に金額が決まっている方が、安心だ。もし向こうがふざけたことを言ってきても、こちらは男2人だから確実に口論で勝てる。一方、メータータクシーに細工がしてあっても文句が言いにくいし、向こうも遠回りする可能性が高くなる。ホワイトパレスでフロントビーチを一望した後、3時の便でブンタウを後にした。帰りも私は一人で甲板の上でずっと海を見ていた。日差しがきつく、日焼けが進行しているのが分かったが、構わず景色の移ろいを眺めて満喫した。ロマンチックだと感じた。ホーチミン市に帰ってきた後は、動物園に行った。時間が遅かったせいか、門が閉められて入れないところも多かった。夕暮れ時なので、やはりカップルが多かった。その後、相方が口コミで調べてくれたフットマッサージ店(ロイヤルフットマッサージという店)へ行った。チップ、ドリンク込みで約10ドルであのクオリティーは良かった。口コミって想像以上に大事だなと思ったのだった。マッサージしてくれた女の子は22歳でかわいかったので、いろいろ話をしたかったが向こうが英語が全然できず、残念だった。最後に、フ-ンライというレストランに入った。我々にはあまり時間がなく、焦っていたが、その店はたまたまオーナーが日本人の人で、早めに料理を出してくれないかとお願いしたところ、すぐに持ってきてくれた。スタッフの女の子たちもフレンドリーでおすすめの店である。予算は1000円。そして、何とか集合時間の9時15分までにホテルに到着できた。HISの人がやってきて、空港へ向かった。最終日もやっぱり濃い1日であった。
 
(6日目)
0時10分の便でサイゴンを離陸した。帰りの便も空席が目立ち、ゆったり座ることができて快適だった。家に帰ってきてからは、下痢が激しく熱が続いた。どうやら食中毒にあたったらしい。機内で飲んだミルクが臭かったので、それが怪しいと私は思っている。いずれにしても最後まで、盛りだくさんな中身の濃い旅行であった。
 
(まとめ)
今回は初めて友人と海外旅行した。喧嘩とかしないかなと行く前はやや心配したが、意見対立すらほとんど皆無だった。協調性のない私とこれだけ仲良くやっていける彼はかなり人間的に優秀な人物だと思った。今回の旅行では2人の力を合わせて、連日充実したプランを達成することができたと思う。また、いっしょに行こうぜよ。