小さな冒険日記

青春時代を記録したものです。

韓国 済州島 2010/2

 

本来、チェジュには友達や家族と一緒に言って、レンタカーで回ったりしたかったのだが、なかなか都合があわず断念。社会人になってから、自分の都合を合わすのだけでも精一杯であるから、他人の都合に合わせる余裕は全くない。ということで、今回も一人旅。一緒によく旅行にいった親友Hが先月結婚してしまったから、私は今後さびしい限りである。さて、航空券はK-TRIPという大韓航空専門の予約サイトで33380円(28600円+税金・燃油など)でGETした。ホテルはやや高いが、1泊4000円のホワイトビーチホテル(旧済州)をネットで予約。その後ガイドブックを読んで予習して、見るところが少なく4日間も必要ないなと気づき、行く前からなんとなく心の中に暗雲が立ち込めた。しかも出発前に天気予報を見たら、雨、雨、曇り、雨の4日間。もう俺どんだけついていないのだと悲しくなった....。

 

1日目。朝の便で関空発。お昼前に現地空港到着。両替した後は、観光案内所で地図とバス案内をゲット。これらは滞在中、非常に役に立った。さっそく雨の中、市内バスで済州市内に向かう。乗り込んだもののどこで下りたらいいのか分からないので、乗客に聞いて無事下車。そこから風雨の中、重たいスーツケースを引きずって15分くらい歩いてやっとの思いでホテル到着。海に近い為か、風が非常に強く、傘がすくに裏返ってしまうくらいだ。ホテルでのんびりを支度を整えた後は、市内をぶらつくことにした。三姓穴・自然史博物館・牧官衛や東門市場をぶらぶら雨の中歩いた。市場では海鮮類がたくさん売られていて、漁港という雰囲気が感じられた。他には豚の面が店頭に並んでいたりして、ギョっとさせられた。雨に濡れて体が冷えたのでつらかった。その後、E-MARTという大型スーパーに入って、お土産物を購入して、その後夕食(ビビンバ)を食べた。7時半にはホテルへ帰着。あとは、ホテルでNHKとか、「アリラン」っていう韓国内の英語ニュース番組を見て時間を過ごした。「まあ、急ぐこともあるまい。」今回はそんな呑気な旅である。

 

 

2日目。雨。今日は島東部にある世界遺産をめぐることにしていた。まず市バスを利用して市外バスターミナルへ向かう。中国と違って韓国はバスが利用しにくい。なぜなら文字が読めないから、どこで下りたら良いのかわからないのだ。たまに書かれているバス停もあるが、ハングルしか書かれていないバス停も多い。タクシーを使った方が便利だろうが、まあ焦る旅でもないし気長に行こうと思ったのだった。市外バスターミナルで溶岩洞窟系へのバスチケットを購入。バスが出発してしばらくして、隣の人に「万丈窟(マンジャングル)にきたら教えてください」と言ったら、「このバスは万丈窟には行かないよ」と言われた。タクシーに乗り換えるしかないみたいなことを言っていた。もう最悪!と思っていたら、逆隣の人が片言の日本語を話しかけてきた。このバスは民族村に行くと教えてくれた。だから、「ルート変更して民族村から反時計回りで城山日出峰と万丈窟に行けばいいのでは」と教えてくれた。私もそれがいいやと思ったので、終点まで乗っていた。そのおばちゃんの日本語は下手糞であったが、もともと中国人で昔に済州島に移ってきたこと、日本語を昔に6年間くらい学んだことがあること等がわかった。そのおばちゃんも終点で降り、私についておいでと言って民家の裏庭みたいな所を通るので、どこ行くねんとちょっと不安になったが、着いたところは民族村。入場料がとられないように裏口から僕を民族村に入れてくれたのだ、とその時初めて分かった。本当にうれしかった。そこでおばちゃんとお別れして、民族村を探検した。ここは「チャングムの誓い」の撮影地で、ほぼ全話視聴した私としては、なんだか懐かしい気分であった。そして出口に向かっている途中でおばちゃんが飴でも買わないかと手招きしていた。通り過ぎようとしたが、よく見たらさっきの親切なおばちゃんではないか。民族村で働いていたのね!サボテンの飴を作っているとのことで、私に作りかけの飴を千切ってくれた。お礼を言ってお別れして民族村を出た。こういう出会いが旅の醍醐味なんだな。さて、次は世界遺産の城山日出峰へ向かうつもりであるが、どこからバスが出ているのかわからない。コンビニのおばちゃんに尋ねたら、わざわざ店を出て、バス停まで案内してくれた。強風のため冷え切った身体で、韓国人ってなんて親切なんだと心の温まる思いがした。日出峰は海抜180mもあるので、ちょっとした登山であった。天気は悪いが、かろうじて展望はあり、暖かかったらほのぼのとして気持ちの良い所であろうなと思った。さて次の目的地は万丈窟。バスに乗って「マンジャングル」で下車。だが、周りには何もないではないか!?ちょっと山のほうへ歩いてみると「マンジャングル2km」との看板発見。この道はバスが通っていないようなので、歩くしかない。30分ほど林道をひたすら雨の中歩いて、到着。朝からずっとここに来るのに苦労したな。万丈窟は片道1kmで、入り口は1箇所だけだから引き返さなければいけないので、合計2kmである。この洞窟の出来た過程は、昨日自然博物館で学んだ。火山から噴火した溶岩が流れていく途中に、空気と接する外側の部分が固まって、内部は溶岩が流れ出て、出来あがった洞窟である。(私の説明で分かるかな?)これまで、石灰洞(沖縄)や海食洞(江ノ島)は見たことがあるが、溶岩洞を見たのは初めてだったので、ええ感じやった。帰りはバスに乗りたかったので、くそ寒い中バスが来るのを待ったが、来そうな気配がなかったので(バス停の時刻表はハングルのみで読めないし)、仕方ないのでまた歩くことにした。市内に戻ってきてからは、地下街で家族連れの賑わうレストランに入り、オムレツ(?)を食べてホテルに戻った。

 

 

 

3日目。世界遺産のハルラ山に上るか、否か?昨日はずっとそればかり考えていた。天気は曇り後晴れ。オリモクコース・霊室コース(頂上には行けないが、コースタイムが短い)ならば大丈夫かなと思い、登ることに決めた。市外バスターミナルから乗ったバスは登山客で満員であった。天候は案の定小雪。(天気予報で曇りということは山の中では霧。ただ、気温が氷点下なので、小雪になるはず。)久しぶりの登山である私は、情けないことにたくさんの登山者に追い抜かれた。2時間ちょっとで山小屋到着。そこではカップ麺(1300ウォン。安い!)が売られていて、みんなおいしそうに食べていた。当然私も食べた。唐辛子が辛いが、冷え切った身体に暖かいスープは最高で、あまりにおいしかったので、もう一杯食べたのであった。海外の山小屋でカップ麺を食らう・・・いい経験してるなと思った。外に出ると辺りは晴れていて、頂上部分を見ることができた。きれいな景色だったが、またすぐに流れてきた雲によってその姿は隠れてしまった。下山してからは、中文リゾートへ行くか済州市に戻るか迷ったが、先に来たバスが済州市行きだったので、運命に任せてそのバスに乗った。本当に「のらり・くらり」の旅である。市内に戻ってからは夕日で有名な沙羅峰(サラボン)へ行こうと思った。どうせ曇っているから夕日は見れないけどね。バスの運転手にサラボンについたら教えてねと言ったら、通じていないらしく、困っていると日本語が話せるおじさん登場。助けてくれた。歴史学者だそうで、研究に日本語が必要だから勉強したそうだ。日本には6回も来た事があるそうだ。しかし、韓国は英語よりも日本語を話せる人の方が多いんじゃないかと思った。あとやっぱり、ここの人はみんな親切だな~。サラボンは高さ150mなので、ここもちょっとした登山だ。頂上付近は公園になっていて、トレーニングマシン(場違いだが)がいくつか置かれていて、トレーニングしている人が多く見受けられた。済州市内が見渡せるし、飛行機が離着陸するのも見れる。5分おきくらいに飛行機が到着するので、島の割にはフライト数多いなと驚いた。ここは本当に気持ちがいいところで、私のお気に入りの場所となった。こんな裏山が家の近所にあれば毎日でも登るだろうなと思った。夕食は昨日のレストランが旧正月のためしまっていたため、仕方なくE-MARTのフードコートで鍋を食べて帰った。

 

 

4日目。中文リゾートに行くつもりでいたが、目が覚めると7時半で、遠出するにはもはや遅すぎるので断念。目覚ましかけなかったのものらりくらりの旅のせいである。朝から、龍の頭に見えると有名な龍頭岩を訪れた後は、近くにあるサウナに入った。ソウルとほとんど同じで新鮮味はなかったが、汗蒸幕は初めての体験であった。その後は退屈ながらぶらぶら当てもなく市内をぶらついた。

 

 

現地で使ったお金は1万円未満で、トータル6万円くらいの安旅であった。今回はいまいちな旅であったが、人々の優しさによく触れた旅であった。韓国は本当にいい国だなと実感した。ただ、もうずいぶん韓国の文化に慣れてしまったので、当分韓国には行かないだろう。